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ユニホーム(ユニフォーム)と色(カラー)の関係

 突然ですが、みなさん。色(カラー)がヒトの心に影響を及ぼすということは、既にご存知ですよね。色に関する本も多く出版され,TVや雑誌などでも取り上げられたりしていますから、世間的にもだいぶ認知されている事柄だと思います。企業によっては、カラーセミナーなどを開き、色と心の関係や、色の持つ効果・影響などについて学んだりすることもできるようになりました。他にも、カラーセラピー・カラーリーディングなどといった言葉も耳にしたことはありませんか?個人的なことでいえば、一時期、色彩検定や、カラーコーディネーターを受検する・目指す方を多く見かけました。

となると、やはり気になるのが、ユニホーム(ユニフォーム)と色の関係と、そのユニホーム(ユニフォーム)を着る人々への心理的働きかけとなるわけです。では、少し考えて見ましょう。

スポーツユニホーム(ユニフォーム)と色(カラー)の関係

さて、まずはじめに整理をしておかなければならないことがあります。その理由は、単純に、スポーツユニホーム(ユニフォーム)と色(カラー)の関係と言っても、ここには、2つのベクトルが含まれているからです。それらをまとめて説明すると、おそらく理解しずらいかと思われますので、今回はその二つの方向性を示した上で、それぞれについて見ていきたいと思います。

例えば、卓球などでは、小さな白いボールを使うため、(白いボールがよく見えるように)テーブルからラケット、ユニホーム(ユニフォーム)に至るまで目立たない地味な色使いが多かったそうです。それに伴い、私たちに植え付けられた暗いイメージを払拭するため、テーブルは青に、ボールはオレンジ色に変え、ユニホーム(ユニフォーム)もカラフルなものを採用するようになったとのこと。また、柔道で言えば、柔道着のカラー化ということが以前ありましたよね。一時期マスコミなどでその善し悪しが議論されました。確か、日本では、他の国々よりも、そのカラー柔道着の導入に随分反対の意見が上がっていたような記憶があります。今まで身に着けていた伝統の「白」と、見やすさを重視した「青」か。この議論に関しては、柔道の精神に関する部分も関わっているので、どちらがよいとは一概に言えないところもあります。特に日本人は、伝統や精神を重んじる人種ですから、こういった議論が飛びかったことも妙に納得できるわけです。 いずれにしろ、これらのことに伴い、卓球を行う人々が増えたとか、柔道を楽しんで見られるようになった、などの影響があるようです。

一例ではありましたが、このように、選手の身に着けるユニホーム(ユニフォーム)によって、実際、それを身につけていない(見ている/観客としての)私たちに影響を与えることがあります。これが、ベクトル@になります。

もうお分かりですね。これが、ベクトルのAです。ユニホーム(ユニフォーム)と色(カラー)の関係、または、その影響という点では、ベクトル@よりも、こちらの方が非常に大きくなります。多くは、色(カラー)そのものが選手たちに心理的な働きかけをしているのですが、ここでは赤を例にとって見ていきたいと思います。

イギリス科学誌ネイチャーや、いくつかの調査によると、同程度の技術や実力であるならば、赤い競技服やユニホーム(ユニフォーム)を着たチームの方(着て戦ったときの方)が、他の色(カラー)を身に着けたチーム(時)よりも、得点や勝率が高かったという結果があるそうです。この結果を支持しているものと考えられるのが、まさに赤という色(カラー)が人々に与える影響です。赤は、攻撃性・怒り・興奮・活力的などといった意味(付随する感情)を持っているといわれています。そういった赤が持つ意味合いが心理的に影響を及ぼし、先のような結果へとつながっているのではないかと考えられるわけです。赤いユニホーム(ユニフォーム)を身につけることで、勝負時にそれが活力となり、選手の闘争心を向上させる、それによって潜在的な能力をも引き出すことが可能になる、ということでしょうか。

企業のおけるユニホーム(ユニフォーム)と色(カラー)の関係

上述の赤のように、私たちは色(カラー)によって影響されることもあるわけですが、色(カラー)だけが全てではありません。私たちは、色(カラー)・形・におい・感触など、五感によっていろいろなことを感じることができるからです。しかし、その五感の中で最も私たちが影響をうけるのが、実は視覚であることはご存知でしょうか。つまり、目から入ってくる情報に私たちは大きく影響されやすいということなのです。となれば当然、私たちは、視覚に働きかけるもの、その1つである色(カラー)を効果的に使うことを考えます。

それは、企業にとったらなおさらのこと。企業のイメージカラーの影響を無視することはできません。この企業のイメージカラーは、企業看板・広告/宣伝、または、運営する店舗など、あらゆる分野で示すことができます。ユニホーム(ユニフォーム)だって同じことです。(ただし、企業のイメージカラーなどを考える場合には、進出色・後退色、膨張色・収縮色などの観点も考慮されるべきですが。)もちろん「明るいイメージを持ってもらいたいから、社員全員のユニホーム(ユニフォーム)を赤色にしましょう。」ということではありませんよ。しかし、いわゆるインフォメーションなどと呼ばれるところでお勤めされている方々はいかがでしょうか。そのユニホーム(ユニフォーム)も華やかで明るい色であったりしますよね。また、会社の顔と呼ばれる受付の方々。奇抜な色の「オフィスウエア」はないにしろ、やはり、着ている色味によっても印象が変わるのではないでしょうか。例えば、かわいらしいピンク系の「オフィスウエア」。ピンクには、女性とのコミュニケーションを円滑にする働きがあるそうですから(受付と呼ばれるところで働く方の多くは女性であるのが現状)、例えば受付にいらっしゃった訪問客の方は、そこで少し緊張を和らげることができます。ここで、少しでもリラックスできれば、企業にとっては、ちょっとしたプラスイメージです。もちろんそれだけで全ての評価が決まるわけではありませんが、その企業に出向き、初めて出会った受付の方から、威圧感や暗い印象を受けてしまうよりは、ずっと良いことだと思いませんか?あくまでも私見であり、実際どの程度まで企業側が考えているのかわかりませんが、ユニホーム(ユニフォーム)1つにも、潜んだ効果があるのではないかと私は考えています。

しかし、企業で働く方々がみな受付にいるわけではありません。接客をするわけではありません。そのような皆様には、どのような色(カラー)の「オフィスウエア」が好まれるのでしょうか。

オフィスウエア」というと、黒・グレー・紺のものが多いように感じられますが、これらは、寒色系と呼ばれるもの。黒は、威厳や尊厳を表す色(カラー)であり、青は、冷静で、理知的なイメージを。そして、グレーには、仕事の効率を上げる効果があるとのこと。これらを含めて考えると、「オフィスウエア」に採用されてきたのもわかるような気がします。また、寒色系の環境では、時間が早く過ぎると感じられる傾向があるなんて話も。ルーティーンワークが多く、退屈しやすい?デスクワークなどでは、効果的な色のようですね。

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